「どうですかな…?例の奴隷の亜人は。」
「いや、なかなか耐えてくれている。おかげで良い商品になりそうだ。」
ここ『ラミエルパークの娼館』の広大な客間ででその会話は繰り広げられている。

すでに人払いは済ませており、館長である私と商人の二人だけである。
「旦那様の調教は遠慮がありませんからな、グヒュヒュ…」
その容姿と下卑た笑い声を響かせる。

彼はいわゆる『闇』の商人だ。
媚薬や拷問具を主に取り扱っていて、この娼館の得意先でもある。
しかし正直なところ、彼との取引は気が進まない。
その見るに耐え兼ねない形相、周りに漂わせる悪臭、そして人間のものとは思えないその笑い声…
いくら悪趣味と言われている私でも耐えられるものではなかった。
そんな彼との取引を続けている理由がその取り扱う品物のレアさである。
この娼館に揃っている特別な道具はほとんど彼から仕入れているといっても過言ではない。

「大半の奴隷はあの時点で壊れてしまうものですが…やはり人外の者ということですか。」
「全くだ。しかし今日はそんな与太話の花を咲かせに此処を訪れた訳ではあるまい?」
流石に私も痺れを切らせる。商品の内容がとても気になるのである。
「そうですな。これ以上もったいぶると今後の商談にも障りますからな。」
悪びれる様子もなく、装飾の入った箱をテーブルに置く。
「それが『お勧めの一品』というやつか。」
「左様で。きっとご満足いただけることうけあいですよ、グフュ♪」
『ごたくはいいからさっさと開けろ』と言いたくもなるが、そこは押さえる。
そんな私の様子を楽しそうに見ながら商人はおもむろに蓋を開けた。
中に納めてあったのは…黄金色に輝く1本の針。
よく見ると、鮮やかな模様が彫られているのが分かる。
「これは…」
流石に私も驚いた。
それは呪いの魔道具の一つ。
ある部分に印を結ぶように刺していくだけで永久的に性的興奮を高め、精神を支配する事が出来る。
どんなに惨い調教や拷問を受けても精神が破綻する事はない。
老化もせず、5体を裂かれようとも死ぬ事がないとすらも言われている。
「本物だろうな。」
「当然です。もちろんこれは出回っているコピーですが、必要十分な効力を発揮します。」
確かにオリジナルが存在するという噂は耳にした事があるが、それを未だに見たものはいないという。
いや、それ以前にこの複製品ですらあまり市場に出回らない代物なのだ。
彼がどんな手段を使って手に入れたのか…私にとってはどうでもいいことである。
これを使えば、娼婦共の質が高まるという話も頷けよう。
「お気に召していただけたようでなによりです。さて売値のほうですが…」
来たな。いつもの事だがこの男の交渉してくる値段というのが並大抵ではない。
まぁ取り扱う品が品だけに、ある程度の予想はついているのだが…
「いえいえ、他ならぬ旦那様の頼みとあらば精一杯勉強させていただきますよ。グヒュヒュ…♪」
これも毎度の決め台詞。こうなってしまってはもう彼のペースだ。
仕方なく、私もいつもの一言を吐き出す。
「いくらだ。」


(…あの強欲商人め、相変わらず人の足元を見る…)
結局支払った金貨は娼館の稼ぎ半年分。正直かなり痛い。
だが『これ』にはそれに見合うほどの価値がある。それにそんな金額はこれからすぐに取り戻せよう。

さて、早速『これ』の効き目を試さねば。

最初の相手はもちろん………

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石畳みの階段を下りてくる音で私、(セイル)は目覚めます。
それは館長様がおいでになる合図。
今宵はどんな調教をしていただけるのでしょう。
期待と不安の入り混じった気持ちで鉄格子を見つめます。
ほどなくして、いつになく上機嫌の館長様が入ってきました。
「良い子で待っていたか?」
まるで自分の娘に語りかけてくる館長様。
「……はい。」
「そうか……ではご褒美だ。」



言いながら右の乳房を手に取ると、
乳首に指を埋めるようにしながら揉みしだいてくださいます。

「…ぁん♪」

そしてもう片方の手の人差し指と中指を私のお口の中へ…

ちゅぷ…くちゅ……じゅるっ……

「ん……んむぅ…ふぅ……」

ちゅぱっ………

しばらくして館長様はその指を引き抜きます。
ちょっと名残惜しそうにしている私に館長様はこう話を切り出しました。

「さて、今夜の調教はとても大事だ。」

「大事…ですか?」

「そう、とても大事な『儀式』だ。そこに横になりなさい。」

館長様が指したのは、枷のついた寝台でした。
そこで一体何をされるというのでしょう……しかし…

「はい……」

私にはそう返事をする事しか出来ませんでした。

寝台に横になると、私の手足は鎖に繋がられました。
これからどんな責め苦が待ち受けているのだろう…そう考えただけで胸の高鳴りを押さえ切れなくなります。

「何も恐れる事はない。少々チクッとするかもしれないがね。」

館長様が取り出したのは…この薄暗い部屋の中でも眩いほどの光を放つ黄金の針。
それを使ってこれから行なわれる事はおおよそ想像がつきます。

「では始めるぞ。」

そう言って館長様が手をかけたのは私のお腹。その中央に存在する窪み…

「ぁ……」

意外なところへの接触に思わず声を上げてしまいました。
館長様は私の「お臍」を指で拡げると覗き込むように観察を始めます。

「『ここ』は面白い形をしているな。いくつもの肉片がひしめき合っていて、色合いといい香りといい…とても卑猥だ。」

「い…いゃ……」

初めてそんなところを見られた私は顔が熱く火照ってくるのを感じます。

「フフ、身体中至るところを開発されても、こんなところは『恥ずかしい』か。」

「………」

とても楽しげな表情でこちらを伺う館長様。私は恥ずかしくて顔を背けてしまいました。



「っと楽しむのはこれくらいにして…そろそろ取り掛かるか」

拡げたままの私のお臍の中へ金の針が入っていきます。
そして…

プッ……

「ぅんッ!」

穴の右の部分に針の触れるのを感じました。
しかし館長様はそれ以上差し込もうとはせず、
続いて左、上、下と
4箇所ずつその針を触れさせるのでした。



「さて…これで仕上げだ。」

そう言うと私のお臍の中央…肉片を掻き分けて奥の方まで針を埋めていきます。

プッ……

その途端…



「ひィッ!!ひあぁ〜!!」


一瞬お臍の中が光ったかと思うと、お腹の奥からとてつもなく熱いものがこみ上げて…

「やはり効き目は覿面のようだな。紛い物だったらどうしようがと思っていたが…」

「あっ…あっ、あぁっ、アッ…♪」

子宮のあたりからジワジワと激しく湧き出す熱、それが絶大な快感に変わるのにさして時間は要りませんでした。
手足を拘束されている今、身体を捩じらせて悶えるしか術はありません。
大きく肥大化した乳房を上下に震わせ、アソコからはとめどなく愛液が流れ出しているのを感じます。

「フフフ、心配せずともじきに慣れる。ただし、常習性はあるのだがな。」

館長様の視線の先を見ると私のお臍。その中身の肉片がウニウニと蠢いているのが分かりました。

「これでどんな調教を施そうとも息絶える事はあるまい。これまでの倍以上は稼がせる事が出来よう……ククク…ッハッハハハ!!!」

そんな館長様の言葉も、もはや理解できません。早く責めて、愛撫して欲しい…

「あぁ〜っ!は、早く弄ってェ…いぢってくださいィ〜!!!」



寝台が壊れるかと思うくらいバタバタと暴れ、懇願する私…なんて浅ましいのでしょう…
それでも館長様は邪な笑みを浮かべながら私を見据えているだけでした。

「セ、セイルのおっぱい噛み千切ってェ!
 オ○ンコ引き裂いてよぉ!!お、お臍…おヘソの中ぁ〜!!!」













あぁ…これから先、私はどこまで堕ちてゆくのでしょう……

…………助けて…エル君、助けて…………











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上記テキストは 2003年12月25日篳篥さま に頂きました。
ありがとうございます。
雨傘日傘